投資家のジム・ロジャーズが「日本は東京オリンピックの後に衰退する」といった発言を公演でされています。
このジムロジャーズの発言通りの事態が発生するのか考察してみようと思います。
【悲報】ジム・ロジャーズ「日本は東京五輪で衰退する」
まず最初に「ジム・ロジャーズ」の人物について確認してみます。
ジム・ロジャーズ(1942生まれ)は、ウォーレン・バフェット、ジョージ・ソロスと並んで世界3大投資家と言われる(自称している?)投資家で、50年ほど前から投資家として一線で活躍しています。
ジム・ロジャーズの設立したファンドは1973年から2013年の間に、400億ドル(約440兆円)以上の利益を出したと言われることからも、大変優れた投資家であることが分かります。
投資手法はインデックス投資家とは真逆と言ってもいい「状況に応じて各種資産を売買する」「先物やオプション取引も売買対象とする」です。
素人投資家が真似をすると「ギャンブル行為」ともなりかねない投資手法です。
東京オリンピックが日本経済に及ぼす影響について
過去のオリンピックの歴史から学べるのは「オリンピックは必ずしも国家にとって利益をもたらすとは限らない」というコトです。
実際に1964の東京オリンピックの際には、1964年を景気のピークとし、その後短期間は不況に陥りました。
しかし、2020年の東京オリンピックも同様の状態に陥るかどうかは不明ですし、それを素人投資家が予想したところで的中させることは困難です。
(もとい、プロ投資家であっても的中させるコトは困難です)
オリンピックによる最も大きな支出は「競技施設やインフラ(道路・鉄道・空港など)整備よる支出」です。
歴史的に有名な経済学者のケインズは「景気は公共事業等のインフラ整備等を通じてお金を市場に流すコトで良くなる。目的もなくただ穴を掘り続ける事業であっても(お金の流れを生むことになるので)効果がある」と言っています。
しかし、実際にはオリンピック後に景気が悪化するケースは1964年の東京以外でも見られます。
経済学は信用できるのか
世の中には「経済評論家」と言われる(自称する)方々が大量に存在しており、東京オリンピック後の景気について、それぞれがバラバラな発言をされています。
それは経済学は物理学等と違ってキッチリした正解が無いためです。
「こういった状況でこういった政策(お金の使い方)をしたら、景気が良くなったコトがある。だから今回も同じことをすれば景気が良くなるろう。」といった考え方であったり、「こういった状況でこういった政策をすると、景気がよくなる気がする」といった机上の空論であったりしています。
しかし実際に景気に影響のある「状況」は多種多様で、お金(数値)上の問題だけではなく「消費者の感情」も大きく関わってきます。
極端に言えば、何か特別な事態が起こらなくても(経済対策を全く行わなくても)、国民皆が貯蓄などせずに借金してでもバンバンお金を使うような精神状態になれば景気はよくなります。
経済学は現時点でそういった国民感情の変化までを見据えたレベルにまで到達していません(しようとはしているだけです)
よって、現在の経済学は「参考にはなるけど当てにはならない」と考えて良いでしょう。
1964年と2020年の東京オリンピックの差
参考までに1964年と、2020年のオリンピック費用の差を確認してみます。
1964年の東京オリンピックの際にはGPD比3.1%ものオリンピック関連費用がかかりましたが、2020年の東京オリンピックではGDP非1%未満の関連費用が予想されています。
これから実際にどこまで費用が膨らむかは不明ですが、ここから極端(数倍以上)に膨らむことはないと考えられます。
よって、2020年のオリンピックが日本に与える経済効果は1964年時よりは小さくなることが予想されます。
株価に及ぼす影響について
上記で色々と書いてきましたが、結局のところオリンピックが日本経済に及ぼす影響は不明です。
株価に対する影響も、予想される出来事(借金が増えてインフラが整備される)は既に株価に織り込み済みであるため、予想外の何かが起きない限り影響はありません。
「オリンピックが大うけして、予想に反してオリンピック後も訪日観光客が増大した」や「オリンピックが大ひんしゅくをかって、予想に反してオリンピック後に日本企業と取引を止める海外企業が続出した」などが起きると株価は大きく変動する可能性がありますが、そういったコトが起こる可能性は低いです。
(株価が短期的に大きく変動するコトはあり得ますが、大きな流れは変わらないでしょう)
ここまで挙げてきた内容から、投資家は株価の変動やジム・ロジャーズの発言、マスコミのニュース等に惑わされるコトなく、タンタンと積立投資を続けていくことがアーリーリタイア(セミリタイア)への近道となると理解頂けたかと思います。
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平凡なサラリーマンがセミリタイアを実現する方法をまとめてあります。
その気にさえなれば誰にでもセミリタイアできることが理解頂けるはずです。
それではまた。